898日目 ぴかぴかレジデンシャル

 

根本的に他人と一蓮托生する気がないし、もらった恩以上の貢献を果たすことは、なんだか損なように感じる。判断はいつも、周りの顔色を見て。誰もやる気がないのなら、俺だってやらない。この身を削ってまで一番槍を務めてやるほど、俺はあんたらのことを仲間だと思っちゃいない。

……そんな言い訳で塗り固めて、とことんまで努力を渋るような俺の周りには、どういうわけか同じくやる気のない余り物たちが集まる。掃き溜めのような俺らにゃ、グループ課題で大層な提案なんか作れっこない。ついさっき駆け込みでなんとか「間に合わせ」て、あとは野となれ山となれ、連中は特に打ち合わせもなく夜の闇に散った。そんで俺はただ一人、今更ながらに夜中の大学へ足を伸ばして、資料を印刷して帰るところだ。

特に何が言いたいわけでもない。もしかすると、俺は他人に尽くすのが嫌だったんじゃなく、単に熱意がなくて後回しにしていたのかもしれない。そういえばそうだった。

……けれども、ひとつだけ分かっていることとして、俺みたいな損得にうるさい怠け者とそうでない熱心な働き者の知人たちとの間には、この冬を通じて確定的に明らかな溝ができていて、そうした歴然たる違いが互いの実力差を明快に示し、俺はもはや嫉妬を超えて諦念のようなものに至っている。

だから何だってんだ。例え不出来で曖昧で、失くしてしまいたいような作品だったとして、一仕事は一仕事だ。俺は気分が落ち込んでいるが、それ以上に腹が減った。キムチ鍋を煮込んで、食う。麺と冷凍肉と野菜、それだけでいい。