897日目 一夜明けて、即売会を振り返る

 

昨日、ブルアカオンリー即売会「サンアカ4」にて初めて自作同人誌を頒布してきました。頒布のみならず、同人イベントへの参加自体が初めてという、何から何まで新鮮な一日でした。

昨日の日記↓↓

kiritiny.hatenablog.com

 

 

大きなイベントがあった翌日は、熱に浮かされたようにぼんやりとイベントの夢を見続けるもの。……かと思いきや、どっこい。意外にもサンアカ4の幻影はさっぱりと消えて、今はいつも馴染みの、無意義で平和な日曜の午後を過ごしています。

けれども、ふと布団の方に目をやると、無造作にふわりと一冊のエロ漫画が置かれていて、俄かに動揺します。……そうか。俺、ついに同人イベントなる伝統的な行事に足を運んだのか。

忙しく騒がしく賑やかで、呑み込まれそうな活気に満ちた会場。本やグッズにパーッとお金を使ったことのない俺が、戸惑いながら数多のサークルの前を練り歩いた末に、吸い込まれるように手に取った一冊の同人誌。それまで二次創作とはインターネット上の産物であると無意識に思っていた、そんな俺の目の前に実物として現れた、実在する作り手たちの声や仕草。質感を持った自由な表現の書物。そして、どちゃくそシコいオトギのエロ。

 

そうした空間の中にあって、俺もまた一人の作り手として(不審な恰好で)パイプ椅子に座り、自分の本が誰かのもとに届くのを心待ちに背を伸ばしていた。

不審な恰好

頒布に至るまでの経緯はあまりにもシンプル。「やってみっか」。ただそれだけ。何か文章の体裁を整え、印刷所に頼んで紙の本にしてもらうというプロセスには、勇気の問われるような決断はどこにもなかった(お金はかかった)。コスプレだって、ひとたび「やる」と決めてしまえば、あとは単なる着替えに過ぎなかった(お金はもっとかかった)。つまり、何ら特別なことではなく、偉業なんぞでもない。むしろ逆で、これまでなんとなく手に届かないような、ちょっと畏れ多すぎるように感じていたサークル参加というものは、流れとノリで実行できる手軽で気楽な「夢」だったのだ。

 

誰かが読んでくれるということは、とてもありがたい。けれども同時にそれは、決して「あり得ない」と驚愕するような奇跡なんかじゃあない。

日頃、俺が読み手であり、買い手であったときに、当然そこには「作り手」も居た。それと同じように。ごく普通の書き手となった俺が生み出すごく普通の世迷い言としての「作品」が、別の誰かのごく普通の日常行動において読まれ、時には一期一会で買われていく。

世間に広がるごく普通の文化的共有行動の中に、俺も一人の「参加者」として存在している。偶然の出会いを楽しむということが、ある意味では必然のような、そういうVerse。だからこそ、一夜明けた俺は平然と元通りの生活に戻ってきたのかもしれない。あくまで普段のツイッター・ライフと地続きの、妙にしっくりくる出来事として、昨日のイベントは指折りの思い出の中にしっかりと数えられました。

 

最後に、昨日のイベントに持ち込んだものや役に立ちそうだったものについてメモしておきます。誰かの役に立つかもしれないね。

【必須】頒布物、サークルチケット、釣り銭+小銭入れ

【あると嬉しい】テーブルクロス(90×120)、A2ポスター、A3ポスター+卓上スタンド、イーゼル、養生テープ、ゴミ袋、油性ペン、ボールペン

【出番があるかも】寒さ対策、書類ケース、ハサミ、カード(値札等)、マスキングテープ、充電器、暇つぶし

【コスプレ】トップス、ボトムス、靴、首周りの広い下着、タイツ、ウィッグ、小道具類(チョーカー、手袋、カバン、カラコン、付け耳、サングラス、マスク、ヘアクリップ……)

【大道具】邪魔