824日目 仕事は半睡が9割

 

あーーーーーーー、キツいわ。無理だわ。

心底おもんねー。ほんとにまあ、眠たい仕事を割り振られたもんだわ。

「アルバイト=フルタイム」の図式がすっかり俺の中で当たり前になって、もう何ヶ月も経つ。といっても、1日8時間、シャキッと気合いを入れて取り組めているワケじゃない。朝から夕まで、ずっとディスプレイに貼り付くだけの一日……とりわけ、何も生み出さず、ひたすらインプットし続けることを求められた日の、作業効率の著しい低下といったら。ゆるやかに手を止めたまま時間は過ぎていく。もはや半睡していると言ってもいい。

進捗がないと言えども、何時間も机に向かっている以上、体力はじりじりと削られていく。「今日の成果はこれこれでした」と上長にメールを送るとき、手がぷるぷると震えるのは、およそ8時間分の給料に満たない雀の涙ほどの成果を報告するのが、心苦しいからではない。脳が痺れて、キーが打てないからだ。子音に続く母音を、正確に叩くことができない。一秒に一度は打ち損じる、とまあそんなくらいに、俺の頭には負荷がかかっていた。

アルバイトの身分をいいことに定時で帰っているのだから、激務というほどのことはない。なのに、この体たらく。将来のことを考えると、暗澹たる気持ちになる。

こんなにもムラのある俺に、週休二日・年何百日、じっくりと腰を据えて続けていける仕事なんて、あるわけがない。世の大人たちは一体全体、どうやって1日8時間の集中を保って働いているのだろうか?

 

退社後の暗い夜道を駅まで歩きながら、おぼつかない指で言葉を検索する。

「1日8時間 集中 方法」

すると、夥しい数の知恵袋がヒットした。

「無理です。せいぜい2時間というところでしょう」

「一日中集中が続く会社員なんていない」

「ときどきネットサーフィンしたりして、騙し騙しやっています」

「ワイなんか15分しか保たんで」

 

なーんだ😄 みんなそうなのか😁