732日目 何卒ご理解のほど……

 

予算配分ァ~~~~。キツイ。まあ聞いてってくれ。

あるイベントのリーダーを任されている。このイベントは謝金が出るので、当然その割り振りも俺が考えなきゃならない。ところが、人員は水物。夏風邪の時期と合わさったせいで、辞退者が続出。その都度あちこちに打診して、一度こちらから断った人に再度頭を下げて、人員を補充——と思いきや、やっぱり参加できます! と復帰する者があったりして、今度は人員が過剰に。なんやかんやで毎日のようにシフトが変更になり、最終的な人数の見込みは全く立たない。それどころか「当日は来ないが事前準備を手伝ってくれた人」なんかも居たりして、貢献度を切り分けることが非常に難しくなり……。

ということで、俺は今、謝金をどのように配分すべきかで非常に胸を痛めている。頭ではなく、胸だ。なぜかと言えば、当初に伝達したよりも多くの人員が絡むことになってしまい、一人当たりの額面を減らさねばならないからである。「それなら助力を断るべきだった」と言われるかもしれないが、どれだけマンパワーが減っていくか分からない状況では、たとえ見切り発車でも差し伸べられた手には縋るしかないじゃないか(それに、断りたいタイミングがあったとしても、先輩に「お前はいらん」なんて言うわけには行くまい)。

悩みはこれだけでは終わらない。非常に面倒なことに、謝金は複数人に分割で振り込まれることになっている。その分割とは、まだシフトも決まっていなかった頃に勝手に指定された、一部のメンバーに対してのみ行われるものだ。だから俺は、いつ振り込まれるかも分からない謝金をひたすら待ち、ようやくそのときが来たら急いで奴らから回収し、誰も損しないやり方に頭を悩ませて、手づからに再配分しなければならない。当然、支払いの遅延と減額を方々に詫びながらである。

あ~~ウゼェ~~~~~。いっそボランティアワークであれば、誰一人損も得もしないから却って楽だったものを。半端に謝金が存在するせいで、人員の中に不公平が生まれる。まだ何も言われちゃいないが、いずれ俺が配分の訂正を打診する際には、きっとため息をつく人が出るだろう。不慮のトラブルがあったとはいえ、責任者は責任者だ。向こうが気にしていようがいまいが、俺は申し訳なさという楔を胸に打ち込んだまま、長い時間を過ごさねばならんのだ。

ああ、もう、どうしようもない。そもそも、これだけ事前に愚痴を書き連ねたところで何も好転しやしない。一体全体何人が手伝いに来るのか、それすら当日の朝になるまで予見できないのに、今晩のうちに打てる対策があろうものか。こういう、先行きが見通せない、それでいて責任を預からねばならないような役割が、俺は大っ嫌いなのだ。

はあ、捨て台詞でも吐いて強引に終わらすか。

「プロジェクトリーダーに経理までやらすな‼‼‼😠」