388日目 ことばりえーしょん

 

単語のバリエーションは多ければ多いほど良いです。これには過去のインプットがモノを言います。近頃あんまり活字を読むことがない人は、言い換えが必要になったときに何も思い浮かばなくて窮することになるでしょう。エーン

 

例えば「見る」のバリエーションを考えてみましょう。ニュアンスが違ってもいいです。まずは自力で思いつく分を列挙していきます。

見つめる、目をやる、目配せをする、横目に~、尻目に~、眺める

それでは次に、類語辞典を引いてみましょう。するとこんなのが出てきます。

確かめる、凝視する、見澄ます、観察する、見守る、見張る、注視する、……

まあなんか、全部が全部「見る」と同じ用途で使えるとは限らないけれど、類語という括りで集めれば、もう無数に出てくるんですよ。単語のバリエーションを持っていないと、このへんの単語を使わずに少ない手持ちだけで戦う、言うなれば縛りプレイになるわけです。苦しい。

 

さて例えば、持っている武器が「見つめる」しかない状態で足掻くのならば、こいつを上手くエンチャントして使うしかありません。

熱く見つめる、うっとりと見つめる、潤んだ瞳で見つめる、穴が開くほど見つめる、ビームが出そうなほど見つめる

……とまあこういう複合的な用法でなんとかしようとするするわけですが、でもやっぱり限界ってモンはありますよ。「見つめる」以外の単語を知っていた方が、何倍も幅が広がって書きやすくなるわけです。語彙力はあればあるほど、応用力が掛け算的に向上していきますから。リズムを整えるときにも有用だし(俳句・短歌の類)。

 

ちなみにどうしようもなくなったら、そもそも「見つめる」を使わなくて済むような方向に悪あがきをします。

旧:グラスは情熱的な瞳でエルを見つめた。

新:グラスの燃く滾る視線がエルの瞳を貫いた。

的な。……まあ、上手くやらないと、思い浮かぶシーンが全然別モノになっちゃうけどね(てか実際になってる)。

 

なんで急にこんなことを言い出したかというと、長文を書くときにはとにかく「同じ表現を二度使わない」ことが命で、ずっとそのことに頭を悩ませなければならないからです。いま脳内の資材庫が「SOLD OUT」の状態になっています。チン!

 

 

ところで、単語のバリエーションよりも遥かに大事なモノをご存じですか。

サムネです。

それでは皆さん、さよ~なら~👋