1032日目 ザギンでシースーは難しい

 

院生に土日は無いが、逆に火曜日を休日にするなんて芸当もできるのが気楽だな。

 

おっ、ぽん太の広場じゃん。ちょうど切らしてたんだよな、ぽん太の広場。

 

ということで銀座にやってきました。名前はよく聞くけれど、実際行くことがあるかと言われれば全くない街、銀座。

 

まずは駅前の角にあるクローネ クローニャ クニャーネの店で腹ごしらえ。パキッと固めに焼き上がったパイ生地の中に甘いカスタードクリーム。しかも期間限定でスウィートなチョコがけと来たもんだからすごいね。「多幸感」という言葉がしっくり来ます。

 

億の細道。(宝くじ売り場に誘導された)

 

有楽町駅を出て晴海通りを歩きます。グッチ。アルマーニ。ブルガリルイ・ヴィトン。名だたるラグジュアリブランドのブティックが各々こだわりの意匠を施しておもてに並び、入口にはスッと背筋を伸ばしたスーツの案内人たちが立っています。「田舎っぺの大学院生なんぞが入れる店ではありません」という、有無を言わさぬ威圧感。

 

店内はガラガラなのに、エントランスに客が列をなしています。一度に入れる人数を厳しく制限することで、余裕と落ち着きに満ちた特別な体験を提供するという心意気。

目を惹くはずの一階フロアに一着もディスプレイせず、白く静謐なロビーの端でコンシェルジュの女性が切れ長の目を光らせている、なんてブティックも。しっかりと見定められた上客だけが、二階に通されるのでしょう。偏見でなく本当の意味で、上流の人々との格の違いを見せつけられる街、それが銀座です。

 

そうこうするうちにあんぱんの井村屋に着きました。目当てのここは、ありがたいことにフレンドリーなお店です。

 

手のひらにすっぽり収まるあんぱんをパクリ。桜の香りと塩っ気、さらに梅の心地よい酸味が口の中で花開きます。そろそろ夏の頃合いだというのに、もう一度春の訪れがやって来たのかと思うくらいの満足感。

 

路地に入っても相変わらずゴージャスで上品な緊張が漂う銀座の街。

けれども、歩いてみれば変な施設は見つかるもので、

 

警察博物館? なんじゃそりゃ。

首都高のそばに気軽な見学施設がありました。たぶんタダなので遠慮なく入ってみましょう。

 

え?

は?

 

嘘だろ??

壁三面にピーポくんの立ち絵が所狭しと並ぶ狂気のギャラリーに来てしまった。

 

右も左もピーポくん

 

寝ても醒めてもピーポくん

 

そうなんだ……。

 

そっかあ…………。

 

気を取り直して中央通りを西へ。文具の伊東屋に流れ着きました。

文具屋ってなんでこんなに豊かな気持ちになるんでしょうね。まるまる一棟こだわりの文具屋だから、たとえばこの階は、日々に愛おしいゆとりをもたらす便箋や封筒でいっぱい。次の階は美術と製図のコーナーで、0.03ミリの技術の結晶のようなサインペンから、色とりどりの書き散らしが美しい筆ペンまでなんでも揃っていて。飽きることのない、文具の世界に浸る夕暮れのひととき。

 

かなり上の階に行ったら穴とスポンジだらけの植物工場で急に怖。となった。

 

到底私なんかの身のほどには合わず、冷やかしなんてできるはずもない、そそくさと歩いて通り過ぎる他にどうしようもないリッチな街。そんな一面もある銀座ですが、一方で、せかせかした毎日の中で思い起こすことのないような「ゆとり」とか「余裕」とかいったものを一人の通行人として垣間見ることができる、そういう意味では誰もが等しく特別な体験に浸れる街でもあるんだなって。

 

この後、時価の寿司屋はさすがに無理なので、チェーンのそこそこ旨い回転寿司でちょっぴり奮発して帰りました。何駅か離れたとこだけどね!

 

さてシャワーでも浴びて、久々に落書きでもして寝ようかな。

おつした😌