226日目 人からオススメされた動画がおもんなかったときどう反応するか問題について

 

人からオススメされた動画がおもんなかったときどう反応するか問題ってありますよね。

 

こないだは弟から、鉄道系Youtuberの動画を勧められました。電車に乗りながらさまざまな知識を早口で解説する、鉄オタ大学生のチャンネルです。テロップも何もない、素材そのままのビデオカメラ動画。

しかしですね、突然これを見せられた私は思うわけです。「早口オタクの独り言じゃん」と。いえ、決してバカにしているわけではない。彼の所作にはむしろ親近感すら湧きます。でも、そんなもん動画映えのドの字も無いじゃないですか。

正直に「つまんね」と言うわけにもいかないので、結局「知識すげ~! 鉄道ファンに人気なんやろな~」的なリアクションでお茶を濁しました。

一方、こちらからは漫才師の「カミナリ」の動画を紹介したのですが、弟は適度に笑った上で「激しすぎ笑」と。つまりそういうことです。とりあえず動画の要点を拾って、じっくり見ました感を出す。そんで、おもんなかったとは送れないので、短めのテキストに「笑」をテキトーにくっつけて話を終わらせるというわけ。

 

Youtuberのファンは、彼の動画を何本何十本と見て、その空気感や味わいに馴染んだからこそ面白さが分かるわけです。そんな玄人が選んだたった一本のオススメが、ド素人のツボをストレートに押すかというと、もちろん答えはNO。投稿者の「らしさ」も分からないし、定番の笑いどころなんかも知らないのに、急にハイコンテクストな動画を見せられて爆笑できるわけはない。

だから、人からオススメされた動画は往々にしておもんないし、どう反応すべきか困るというわけです。

 

我が同期のスマッシュシスターお嬢様は格ゲーに入れ込んでおられて、世界大会のクリップ動画などをよく拡散していらっしゃいます。しかし、私はそもそも対人ゲーが苦手なので、技術論とかの面白さがいまいち分からない。

結局、ふたりの着地点は「新ファイター参戦動画」と「海外ニキの反応」に落ち着きました。これならどちらにとっても爆笑必至だし、文句なし100点満点の心からのリアクションができるってわけ。異文化交流を促進する任天堂はやっぱり偉大だね。

 

しかし、これは特殊な例。互いの趣味が一致することってすごく稀だよね。やはり動画の好みというのは千差万別で、他人にオススメされた動画は十中八九コメントに困るものなのだ。

かつては同期たちがDiscordに集まって、お気に入りの動画やゲームを配信しあう夜なんてのもありました。しかし最近はだんだん、それぞれの趣味の決定的な不一致が分かってきたので、せいぜいミニゲームのアプリで対戦するくらいのことしかやりません(忙しいメンバーが増えたのもあるけど)。

 

今後も私は、布教された動画がおもんなかったときのリアクションに頭を悩ませることでしょう。

そして、珍しく好みが一致して同じコンテンツを楽しんでくれる人がいたら、惜しみない拍手で感謝を示したいと思います。