1117日目 二日酔い体験記

 

ゔぇーーー。だる。これが二日酔いか。

当方、別段酒に強いとか弱いとかは無いのだが、飲んでいる最中に「酒まっっず」という急激なブレーキがかかる脳のつくりになっているらしく、それゆえ翌日に残るくらいの無謀な飲み方をした(できた)ことが一度もなかった。

けれども昨日は、夕方に出先で飲んだときの気分がイマイチだったもんで、夜になってから別のところで飲み直し、さらに帰宅後もニンダイを見ながらグイグイやって、気がつく頃には……いや気を失う頃には、朝方になっていた。

翌昼ようやく意識を取り戻してから、空いた缶や瓶の惨状を眺める。記憶する限りだと昨日飲んだものは、まずカクテルをジャンボサイズで三杯、次に中華屋でビールをジョッキ一杯とコップ一杯、帰る途中でチューハイ一缶、帰ってから追加でチューハイ三缶、梅酒を小瓶一本ぜんぶ、ワインを一口舐めて、とどめに日本酒を小瓶まるまる一本……と形跡は雄弁に語る。壮絶なチヤンポン。

さて、めでたくもなく二日酔いになったわけだが、よくよく考えれば「学生のうちに一度は羽目を外しておけ」とも言われるし、度を越えて飲んだときに自分の身体にどんな異常が起こるのか知っておくのは無駄ではない。ということでメモ程度に残しておくことにする。

頭が悪い

これは「バカ」という意味ではなく、胃が悪いとか目が悪いとかに近い用法である。5足す2が3であることは分かるが、すっきり明晰、とは程遠い状態にあり、重たい頭を休ませたいので誰か膝を貸してください、という感じ。

記憶がない

中華屋で溢した愚痴の中身とか、ニンダイに指パッチンおじさんが出なかったこととか、大方の出来事は思い出せるのだが、終盤の終盤、気絶寸前における振る舞いが一切思い出せない。状況証拠から見て、綺麗好きのくせに寝る前のシャワーを浴びることすら忘れ、布団がめくれあがってリクライニングのように偏ったベッドに、パジャマと半裸のどっちともつかない半端な格好でどかっと尻もちをついて昏睡したようである。文字通りの「二十四歳、学生です」という絵面で、なんだか侘しい。しかし、吐いたり物を壊したりした形跡はなく、それはさすが品の良いお嬢様風といったところである。

お腹が悪い

酒のツマミなんてロクに栄養なんかないのだから単にバランスを崩しただけなのかもしれないが、夜になってもお腹の調子が悪く、それに従ってか食欲もない。とはいえ何か栄養は摂った方がいい、明日は朝からバイトだし、ということでぽっちゃりの意地を張って松屋に行ったが、キッチンは陰惨なパワハラの真っ最中で、最悪。

顎が痛い

まずいことにたまたま顎関節症が再発し、うまトマハンバーグに舌鼓を打とうと口を開いた瞬間ピキッと激痛が走り、あんぐりと口を開けたアホ面で、硬直。