1109日目 撃たれてムラムラするな

 

2024年8月現在、最も遊ばれているFPSって何だろう。

参考までにSteamの同接ユーザー数を上から見てみると、まず Counter-Strike 2 が125万人。 PUBG が60万人。次いで Apex Legends の18万人といったところ。Steam以外だと、VALORANT もよく聞く。何にせよ、硬派でスポーティで一人当たりの責任が重いFPSが流行っているっぽい。みんなFPS上手いんだなあ。

とまあそういうご時世の中で僕はというと、同接1~3万人程度を行ったり来たりする BATTLEFIELD シリーズをちまちま触っている。昨今の流行りと真反対の、大人数vs大人数の大規模戦争。初心者も上級者も一丸となって戦場を自由に駆け回れる優しくて楽しいFPSだ。ヘタクソなりにちょっとずつ学びながら楽しんでいるうちに、総プレイ時間が100時間を超えた。熱意あるファンほどオワコンオワコン言いたくなる理由もなんとなく分かってきたけれど、それでもやっぱり飽きないよなあ。なんだかんだ言いつつ、結局みんなお祭り騒ぎが恋しくて集まっちゃうんだよな。

シリーズの中でも「BF1」と「BFV」は第一次/第二次世界大戦の凄惨な争いを美麗なグラフィックで再現していて、息の詰まるような塹壕戦を生き延びたり、日本軍が山に追い詰められて玉砕した硫黄島の戦いを体験したりできる。ミリタリーにほんのり興味がある僕にとっては、ヒーローやエリートではなく一兵士として必死こいて撃ち合えるってのも BF シリーズの魅力だ。

 

ところで、BF1には「エンブレム」といって、図形やシンボルを好きなように組み合わせて自分だけの腕章を作る機能がある。撃ち合いに負けて倒れてしまったときに、相手のユーザー名や武器名と並んで相手のエンブレムが表示される。このエンブレムなのだが、使用できる図形の数がまあまあ多いために、たまに「パワポ芸」とでもいうべき秀逸なイラストに遭遇することがある。例えばこんな感じ。

 

いつもならキルカメラを見るときは「やべ~この人上手すぎるな……」と感服したり、同じ人に立て続けにやられていると「クソ~次は負けねえからな」と決意を固くしたりするものだ。けれども、パッと表示されるエンブレムがアニメ美少女だったときは、生まれる感情が少し異なってくる。

 

 バンバン! バンッ!

うぎゃあっ!! …………うっ、い、痛でぇ……! お、俺、死ぬのか……? ……チッ、野郎、こっちに来やがる……。

「ごめんね、兵隊さん……ライス、あなたを〇しちゃった。……どうか、兵隊さんが来世は平和な世の中に生まれますように。さようなら」

 

なっ!?(ドキッ……)

 

~リスポーン~

 

はっ!? はぁっ、はぁ、夢か。大丈夫、俺はまだ生きてる。今度こそ絶対に……

 ドガッ! ズダダダダ!

うぐぇっ!! ……かはっ、かひゅっ……! は、背後から……!? 俺は、悪夢を見続けているのか……?

「ごめんね。ライス、また兵隊さんを〇しちゃった。兵隊さんは悪くないよ。おバカな兵隊さんを待ち伏せするライスと、ライスがあなたを〇さなきゃいけないこんな世界が悪いの。……あなたのために、お祈りするね」

 

て、てめぇ……!(ドキドキッ……)

 

~リスポーン~

 

がはっ!? ち、ちくしょう! 絶対に死なねえぞ! 生きて帰るんだ! 慎重に、慎重にだ……っ

 ズドンッ!

え? ……は? …………た、立てねぇ。……ま、またか? 俺はまた、あの小悪魔に……。

「ふえぇ、影が薄くてすいません……グリッチで屋根の上から撃ちました」

 

もー、ミユはほんとにかわいいなあ!(ミユの座標を覚える)

 

……とまあこんな感じで、好みの美少女に撃ち〇されるとなんかなんつーかトキメキます。顔のいい小悪魔の手で、無表情に〇されたとすればゾクゾクするし、ヒャッハー! ごめぇんね♡ なガンギマリフェイスで〇されたとすればムラムラします。撃たれてムラムラするな。せめてイライラしろや。闘争心が欠けすぎていて、根本的にFPSに向いていないかもしれません。でも、しゃーないじゃないですか。暗く冷たくなっていく視界に最後に映ったのが、愚かな兵士を見下ろす美少女だったら、フツーにご褒美寄りじゃないですか! ねえ君は無表情ショットガンライスちゃんとガンギマリ舌なめずりショットガンライスちゃんだったらどっちに撃ち〇されたいですか? 俺? 俺はね~、できればショットガンはやめてほしいなって思うの。きゅるる☆

 

つーわけで、面白いうえに稀に美少女にぶち〇がされてオトク! なFPSをやってる話でした。

あ、でも月村手毬にダイナマイトでリスキルされたときはフツーにキレそうになりました。ちょ、リーリヤ、落ち着きなって!