373日目 異世界だァ~??

 

いいよね。異世界

 

あ~でも待って、このままだと誤解が生じるね。

 

デジタル大辞泉によると、

い‐せかい【異世界

この世界とは別の世界。特に文学作品などで、現実とは全くようすの異なる世界。「異世界ファンタジー

となっています。つまり、この現実世界と異なる世界が舞台ならば、どんなものでも異世界小説と呼称して差し支えないということですね。

 

まあ~しかし、実際のところ「異世界モノ」といえば、それらはほとんど「転生モノ」と同義。いわゆる「転生チート」に近いものを思い浮かべますよね。

当然、元々の意味を想定して「いいよね。異世界」と言ったつもりでも、相手からはきっと「転生モノとか流行ってるもんね~」と返されることでしょう。まあそれはしょうがない。

 

言葉の意味というものは、辞書によって正誤が定義されているわけではありません。ある解釈がたとえ初めは誤用であったとしても、その使い方が浸透していけば、いずれは誤用ではなく新用法として認められる。そういうものです。それでいいのです。

「世界観」という語は元々「世界に対する人間のあり方の解釈」みたいな感じだったそうですが、今では「作品の雰囲気やコンセプト」といった意味で浸透しています。「異世界」だって、元々は単に「現実と異なる世界」のことですが、今後の辞書には「特に文学作品において、ある人物が同一の思考を保持したまま転移する先の世界のこと」くらいの注釈がついたっておかしくありませんね。

「延々と」の誤用として広まった「永遠と」も、そろそろ正式に認められうる時期で……え、それは嫌なんだけど。まあしゃあないけどさ。

 

話を戻そう。いや、戻さん。もうちょっと脱落します。

 

いわゆる「転生モノ」ってさ、なんでそんなにウケてるのかね? これは完全に好みの問題なんだけどさ。せっかく異世界を描こうってのに、わざわざ「現実世界では冴えなかった僕/私」というフレーバーを残したがるのは何故なのか。

よく言われるのは「辛い現実から逃避したい心の現れ」ってのだけど、ならばそもそも自分自身(ないしは現実世界の誰か)から脱却して、完全に新規の、架空の世界の素敵な美男美女に感情移入した方が楽しそうなもんだよな。転生なんかしない、普通のファンタジーでいいじゃない。

そんでちょっと検索してみたんだけど、ある言説に「自分自身が生まれ変わるということが重要なのではない」と書いてあった。曰く、転生モノならばどんなに驚くべきことを成し遂げても「転生者さまだから」という理由で説明をつけられるため、話を展開するのがたいへんラクで、読み手にとっても安心して読める、とのこと。なるほどね~。書き手にも読み手にも好まれるフォーマットとして爆発的に広がり、水戸黄門的な人気を獲得したわけね。

人気の理由に納得すると同時に、自分にとって転生モノであまり好きな作品が無い理由もなんとなく分かった。要は、異世界転生は「ズルい」のだ。舞台となる世界の環境の厳しさとか、特有の文化のもとに育ったキャラ性とかいうものを、転生ヒーローは軽々と飛び越えて大活躍してしまうのだから。もちろん、全ての転生チート作品がそうだというわけではないが……。

 

本当に話が飛びすぎたな。

 

てなわけで、まあもう紛らわしいので「異世界」という言葉は封印しますが、私もご多聞に漏れず、ファンタジーやSFといったものが大好きです。特に私の場合はゲームが主戦場でして、古今東西さまざまなゲームに触れるたび、その世界観(新用法)にハマってしまいます。人生よりゲームの方を真剣に取り組んでるから、私が生きているのはファンタジー世界だということになるかもしれない。だったらいいのにね!

以下、もう本気で書き始めたら止まらないのでなるべくテキトーに、列挙して参ります。

 

東洋・歴史ファンタジー(Ghost of Tsushima)

サムライの世界です。特にツシマは鎌倉期が舞台で、明日の命が保証されない感じの厳しい世界。あらゆる人物の表情に切れ味があり、いつでも殺気に満ち満ちている。屋根もない野晒しの野営で、わずかな焚火に頬を寄せて震える夜……。

……例えばウ○娘のような屈強な女の子を、鎌倉期の人物として空想してみると、百戦錬磨の殺陣の迫力と氷のように美しい笑顔とのギャップで、もう本当に素晴らしくなります。

 

終末ファンタジー(Nier: Automata)(女神転生シリーズ)

終末ってのは本当に良いものですね。あ~待て、俺は「人が死ぬのが好き」って言ってんじゃないぞ。「死に絶えた者たち」が好きなのではなく、そこに「残された者たち」の足掻きが魅力的なのだ。そこんとこよろしくな。

侵略者とか氷河期とか感染症とか隕石とかいろいろありますね。それぞれの滅び方によって、滅んだあとの街並みに特徴が現れるのも素敵です。例えば感染症だったら、ビルや標識などが形を保ったまま緑に覆われてるとかね。

……例えばウ○娘のような屈強な女の子を、氷に閉ざされて滅びつつある世界に連れて行くと、食料が尽きた中で必死に抱き締め合い励まし合う姿に、もう本当に素晴らしくなります。

 

中世ファンタジー

ベッタベタのベタですが、やっぱ中世ファンタジーは魅力的ですよ。「転生チート」とか「能力値」みたいな、いわゆる「ゲームファンタジー」はあんまり好きじゃないんだけど、中世風という舞台そのものが肌に馴染むのは本当です。

特に何が好きって、酒場が好きよね。いや、みんな好きでしょ? 酒場は。なんでか知らんけど異世界酒場ってのはすごくワクワクするのだ。ひと仕事終えて帰ってきた冒険者たちが、バカほど泡を吹いたビールを呷って笑い合う。ロマンチックだよなあ。

あと、中世ファンタジーには(もはや中世関係ないかもしれないが)いろいろな人種が出てきがちなのも楽しい。文化の違い、体質の違い、身分の違い……そこから生まれる寿命の差や、主従の物語なんかはまさしく夢のような空想のネタになります。

……例えばウ○娘のような屈強な女の子と、中世ファンタジーの世界で契約を交わすと、圧倒的な膂力で敵をなぎ倒す戦士のふとした瞬間の少女らしい横顔に、もう本当に素晴らしくなります。

 

軍事SF(メタルギアシリーズ)

軍事モノも良き。たった二人だけが生き残って、すぐそばに敵兵の足音を聞きながら息を潜めて過ごす夜、みたいなシチュエーションが好き。負傷したりする展開との相性も良い。

……例えばウ○娘のような屈強な女の子を、物資の尽きた状態で敵の制圧圏に放り込むと、強くて美しいからこそ身柄を狙われてしまい、必死に敵の目を搔い潜ろうとする姿に、もう本当に素晴らしくなります。

 

ディストピアSF

シンプルにゾワゾワする管理社会みたいな奴。サイバーパンクとかを絡めるとますますロマンチックになるね。あと、退廃的で理不尽な社会という設定上、エロティックになりがち。

……例えばウ○娘のような屈強な女の子は、さすがに呼び出せない。

 

 

いや語りすぎ!!!!!

ごめんなさい!! 勉強します!! 今日は終わり!!

 

 

 

(追記)

後から思ったんですけど、ウ○娘呼び出しちゃったら「ほぼ転生じゃねーか!」ってツッコミ入るやんけ!

トレセン学園の世界から転生するのではなく、元から「ウ○娘武士」や「ウ○娘突撃兵」がいる世界、ということで何卒……。