847日目 思い出した!

 

思い出した! あの頃のチームの姿も、顧問のエピソードも、一スポーツ少年としての戦い方も、ほとんど忘れていた記憶の全てを、何もかも。

過去は消え去った歴史なんかじゃない。脳のシワの奥深くで息づいている。あの日あの瞬間、確かに少年俺が直面した壁、抱えた煩悶が確かにある。

イイ飲みだった。全てを捨て去ってしまったつもりでも、俺の中にはまだ、あの早朝に浴びた冷たい風が残っている。そして俺はまだ、ラケットを振れる。