もへへ〜ん。またやってもうた。
ゲーセンの一階には100%必ずUFOキャッチャーが待ち構えています。音ゲーのために訪れた客を釘付けにする圧倒的吸引力は、さながら蟻地獄のごとし。
今日はひときわ油断していました。まずはナイスネイチャさんの、ころころまんまるいぬいぐるみ。絶対に取れるはずがないと分かっているのに、ピロリン！ とお金を投じてしまう。当然、敗北。ここでスパッと諦めて、２階に上がれば良かったのですが……。
「一度お金を投じたからには、何かしらゲットしないと損では？」という（敗北者特有の）意識が、猛る私を次なる獲物へと掻き立てます。血走った眼の先にあったものとは……。
アッ！！！！ すき！！！！！！（直球）
……この青髪の女の子、ゲーセンに来るたびに新作のフィギュア置いてませんか？ 原作知らないから「ゲーセンのアイドル」ってイメージしかない。ちなみにピンク髪の子の方が人気がない。
ちなみにこの写真は公式サイトから引っ張ってきたものです。つまり、実物は手に入れることができませんでした。
何十クレ目かでようやく関所を越えて「キターーー！！」と思ったのも束の間、当然のように別の部分が「やァ😄」と引っかかり、そこでフッ……w と一気に冷めてしまいました。この冷笑は、負け犬の冷笑。数千円を投じた末に、何も持ち帰らずの敗走です。
本当にもう、アコギな商売だと思うわ。劣情でいっぱいの情けない男たちを釣って、射倖心を煽って金を騙し取るなんて！ なんたる悪徳でしょう。これは搾取ですよッ！
……いえ、分かっているんです。釣られるやつが悪いってのはね。ゲーセンに限らず、キャバクラだとか、あるいはスパチャ文化だとか、とかく客商売というものはそういうもんです。頭のネジがゆる〜い、目の前の欲求に縋り付く愚かな人種を、おだてて媚びて騙くらかして、財産を掠め取っていく。分かってるんだよそんなことは。
分かっているのに、どうして俺は、目先の幸福に涎を垂らしながら突っ走ってしまうんだろうなあ。
