海外のメーカーが生み出した、エキサイト日本語がシュールなパーティゲームです。
ジャンルはひとことで言えばレースゲーム。ありとあらゆる障害物が行く手を阻む美しい(?)ニッポンを、誰よりも速く駆け抜けます。最大4人プレイ可能。
プレイヤーキャラはセーラー服おじさんや、イケボの犬、ザリガニスーツ男など。これが勘違いジャパン……というか、絶対分かっててふざけてるだろ!
このゲーム、とにかく誤訳が酷い。「ベギン、勇敢な、走る……行く!」のコールを筆頭に、障害物のガイドからアナウンスまで、ありとあらゆる日本語が悉くズレまくっています。そもそも最初のコースの名前が「カワ川ラン」とかでヤバい。
言葉のみならず、レースコースもシュールの極み。大量の柴犬に絡まれたり、新幹線の天井を走ったり。挙句の果てには市街地を地震が襲います。処理落ちすんなや。
とまあ、ここまで見ると一発ネタのクソゲーみたいですが(まあ否定はしないが)、実際に遊んでみると、どうしてなかなか面白いんですよね。形成逆転が起こりやすくて、アツい展開も多々発生します。時折挟まるミニゲームも、適度にくだらなくて心地がいいんです。
メインのレースモードの他に、おまけのモードもいくつか収録されています。ボウリングとかシュールすぎて爆笑したね。シム系のゲームによくあるシュアな笑いを取り入れている感じです。「そんなことある!?」的な。
それから、ストーリーモードもなかなか悪くなかった。
序盤は極めてどうでもいい話が続いて、緩慢で飽き飽きする感じ。けれど、後半に入るとだんだん面白くなってきます。無論、シュールという意味で。
イカれた飛躍は日常茶飯事で、直前のセリフをガン無視しまくったりとやりたい放題(シリアスなシーンに限って無茶苦茶な展開ばかり)。人物モデルのモーションもぶっ壊れてて、何度明後日の方向に走り出したことかもう記憶していません。
ちなみにストーリーモードの日本語は丁寧で読みやすい。やっぱこいつらふざけてるわ。
以上、ニッポンマラソンの感想でした。終始シュールなゲームで、なかなかの満足度です。
……とはいえ、立ち昇るクソゲー臭に「こんなゲームにこんな金額払いたくねえな」となるのも事実。せっかく買ったんだから、もっと骨の髄まで笑い尽くしたいですよね。今度、友人の家に持ち込んで、4人で遊んでみようと思います。
あなたは早いです!