519日目 口は禍の元

 

最近の自分は余計なことばかり言っている気がする。通話でもツイートでも、どこでもだ。

例えば、親近感から来る口の悪さ。空気を飲まない話題転換。相手の事情を鑑みない、軽率な感想の具申。気分よく話しているのは自分だけで、実は向こうは反感を抱いているかもしれない。

さらに言えば、自分の感性そのものが周囲から疎まれているかもしれない、とすら思う。人は人の数だけ異なるパーソナリティを持つ。悩みの種類、度合い、根深さ……。それを知りもしないまま、僕はお気楽に土足で踏み入れて、誰かの傷を抉り、不信に陥らせてやしないかと思うと。

聞き手を疑うのではない。単に話し手である己に自信がないだけ。今は虚勢もハッタリも張れる気分でないのだ。