981日目 スイッチオン

 

今日も本を読んでいた。図書館地下の昨日と同じ一人席で、先の大戦に従った日本軍兵士を論ずる新書を。それから研究室に居所を移して、幾度目かの太宰の『人間失格』を。己の研究もそこそこに、古今のあらゆる思想に気まぐれに入り浸り、伸びた爪を気にしながら空調音に馴染むばかりの孤独を楽しむ週末。学生としての最後の年度を迎えた今、むしろ初めて大学というアセットの価値に立ち返り、身にかかるタスクを一旦措いて悠長に文章の坩堝に遊ぶことを知る。んっ