953日目 つつがなく末長く

 

身内に晴れやかなことがあり、末席にて参加してきた。どんなに豊かな時間が流れていたか、その温かい思いの丈は敢えてここでは書くまい。もっと些末な、しかし確かな発見のいくつかについて、今日は文章に認めてみる。

 

神前式

・ぱっと見大河ドラマの廉価版みたいな宮司が出てきてぼんやりと心配になるが、さすがは大した口上である。

・厳かな雰囲気の中、若く凛々しい新郎新婦が平然と「よく契り、子孫繁栄に励みます」的なことを誓う。エロっ、と思った(絶対に口に出してはならない)。

 

披露宴

・これほどたくさんの友人を集めた新郎新婦の人望にあ然とする。

・肩をはだけ、白くきらびやかでふわふわのドレスに身を包んだ新婦は、新郎に優しく手を引かれてさながら童話のお姫様である。どんなに大変でも式を挙げたいと願う女の子の気持ちがわかる気がした。

・客のつもりでリラックスしていたら、サプライズで急に壇上に立たされることがある。もうちょっとやれたな、と後から思わないように、心と髪の準備をしておいた方がいい。

 

威勢の良い友人代表挨拶を聞きながら、いつか自分が、誰か友人の晴れ舞台で挨拶に立つときを想像する。どうしてか言いようのない寂しさに涙が出そうになった。

 

何はともあれかけがえのない昼のひとときだった。どうか二人に幸あれ。つつがなく、末長く。