219日目 きらいきらいナイト

 

嫌いなものがたくさんあります。人の振る舞いに関して、あれが気に食わない、これが許せない、と腹を立ててばかり。

しかし、他人を責め立てて罵倒するのは勇気がいる。とばっちりを食らいそうで恐ろしい。だから私は、オモテ立って相手に噛みつくことはせず、曖昧な作り笑いを浮かべます。そして「人のことが言えた立場か?」と自分自身を攻撃するのです。怒りを外に曝け出さず、この身の内に留めるために。

それは崇高な精神ではなく、下卑た暴力性のせい。紳士らしさではなく、臆病さのせい。他者への憎悪が高まると共に、自己への加虐が深まっていく。あれもこれも嫌い嫌いな、最悪の夜の訪れです。

 

例えば、

……と切り出そうと思いましたが、やめます。これから書くつもりだった「嫌いなもの」への告発は、特定の人への攻撃になってしまうから。たった一晩の気まぐれで良好な関係にヒビを入れるなんて嫌です。……それに、告発が本人に届くより先に、無遠慮なことを書いた自分への嫌悪感が爆発して死んでしまいそうだから。

 

もう今日は終わりにしましょう。全てを眠気のせいにして。マザファカ