37日目 僥倖

およそ2年ぶりの帰省です。

会ってみたら意外と話せるもんだね。

シンプルに実家の設備が快適なので、想像していたよりは心地よい二週間になりそうです。


ただし楽しいばかりではありません。

帰宅してきた親父が私を見るなり一言。

「あんまり変わってないな」

そりゃそうだ。コロナを言い訳にして2年間下宿に引きこもっていた奴が、人間的に成長しているはずもなく。


一時的にバイトをやめてもなんとかなるような、手厚い保護を受けて暮らしています。そのぶん、一人立ちした暁には、これまでの恩を社会に広く還元しろよ? と、方々から強いプレッシャーをかけられている感覚がありまして。

そうした眼差しの下にある自分自身が、いかに不釣り合いで情けない人間であることか。


だらだらと暗い気持ちを垂れ流していても仕方ありません。

実家の流儀に合わせて、規則正しい早寝早起きの生活をしなければ。



なんだかいつもネガティブな話題になってないか?

そのほとんどは結局単なる言い訳なんじゃないのか?


考えても無駄です。寝ましょう。