ワンピースのホールケーキアイランド編を読みました。
……おいおい。おいおいおい、前評判と違うじゃねえか。
めちゃくちゃ面白いじゃん。
まず、尾田っちお得意の回想シーンの中でも、今回のそれはズバ抜けて重かった。しんどかった。何十巻と明るく陽気にやっていたあるキャラに、これまでの誰よりも壮絶な過去が……。ズシリと胸に負担がかかるからこそ、ルフィの熱情がカタルシスを生み出します。
敵の陣営が遥かに格上なのも衝撃が大きかった。状況が二転三転する長い戦闘が続くのですが、現れる異形のヴィランたちがいずれも強烈な力をまざまざと見せつけてきて、幾度も絶望感を煽ります。それは同時に、いよいよ世界の頂点に近づいてきたというワクワク感に変わるのです。……リアタイで本誌を追いかけていた人は大変だったと思いますが。
個人的には、獣人や人魚たちの出番が多いのも嬉しかった。強くて美しくて異種族な女の子たち、最高過ぎる。尾田っちはいつもデカくてヘンテコなキャラデザばっかりしているけれど、こういう真っ当な美人もちょくちょく出してくれるんだよな……。ﾆﾁｬｱ
というわけで、ビッグマム戦は見どころたっぷりの良パートでした。誰だ「新世界はつまらん」とか言った奴。普通にハイレベルだぞ。
天下の集英社サマによる慈悲深き無料公開はここまでにて終了。残るワノ国編からの最終章（９１巻以降）は、ジャンプ＋に甘えず自らの手で確認するしかないようです。いやはや、国民的マンガ作品をまるっと履修させていただき、たいへんありがとうございました。
後は買うか借りるか、数年後の全公開を待つか。せっかくだから、世の中の盛り上がりに合わせて自分もクライマックスに辿り着きたいよな。
