278日目 DQ11はマットな質感が逆に素敵だと思います

 

和製アクションRPGのお約束といえば、カメラアングルをギリギリまで下げて、NPCのスカートを覗こうとすること。ですよね。

いえ! いえ、決して俺だけがそう思っているわけではありませんよ。実際にゲーム配信なんかを見てみると、配信者がカメラアングルに格闘する様子を頻繁に見かけます。

 

というか、ゲームの作り手もそのテの行動を意識してモデルを作り込んでるフシがあるんですよ。

異様に造形に凝ったり、裾を揺らしたり、ツヤを入れたり。「スパッツはセーフ」と言い訳しながら、妙にリアルでギリギリアウトなパツパツ質感に仕上げてあったり。布地の目まで細かく作っておきながら、敢えて影が入るように邪魔をしたり(当然、プレイヤーは躍起になって「見える角度」を探します)。

モノによると、ガッツリ見せつけるようにインナーを描画しているくせに、下からのアングルを察知するとキャラが嫌がる動きを見せる、なんてこだわりの逸品もありました。しかもトロコンの条件になっています。アホちゃうかと思いましたね。

 

3Dモデリングには往々にして、作り手の異様な執着が込められているものです。ポリコレの影響を受けていない、日本製の夢いっぱいな作品群は、特にその傾向が強い。

開発者たちの並々ならぬ執念が、すべすべと滑らかな美を作り上げる。プレイヤーたちは欲望のままに、右スティックを上に押し込む。

そして、低いアングルからの視線が、あの一点に吸い込まれたとき――そこに遊び心を見つけて、我々はニヤリと微笑むのです。まるで、作り手と目が合って、思わず笑いだしてしまったかのように。